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なりたくなかった「店長」に、なると決めた理由

丸源ラーメン 豊橋曙店 店長 鷲見麻晴

なりたくなかった「店長」に、なると決めた理由

一人ひとりの「自分物語」を紹介する「みんなの物語」。今回は、『丸源ラーメン 豊橋曙店』で店長を務める鷲見 麻晴(すみ まはる)さんに登場いただきました。パートナー(アルバイト)から始まり12年間、『丸源ラーメン』ひと筋で歩んできた鷲見さんですが、意外にも、ずっと「店長になりたくない」と思っていたそうです。敬遠していたはずの役職に、なぜ自ら手を伸ばしたのか?そこには、不安と葛藤を超えた先に見つけた“自分だけの答え”がありました。

PROFILE
入社日
2016年04月01日
長所
真面目なところ
短所
細かすぎるところ
すきなこと
スポーツ、体を動かすこと
おすすめメニュー
焼肉きんぐの「〆のさっぱり冷しそうめん」
おすすめの食べ方
そのまま食べる派です

「店長なんて無理」と思っていた日々

鷲見さんは、もともとパートナーとして働かれていたんですよね。入社のきっかけは何だったんでしょうか?

鷲見麻晴

本当にシンプルな理由なんですが、丸源でのアルバイトが楽しくて、「このまま社会人になっても続けたいな~」って思ったのがきっかけでした。できる作業が増えて、それを褒めてもらえることが嬉しくて、どんどんやりがいを感じるようになって。「この経験を活かしてここで頑張ってみよう」って思って、入社を決めました。

「ゆくゆくは店長をやってみたい!」など目指すキャリアはありましたか?

鷲見麻晴

いえ、なかったです。むしろ、役職に就くことに漠然と不安があって、ずーっとやりたくなかったんです。リーダーですら、「昇格の要件は満たしているから、試験を受けてみなよ」って背中を押してくれる上司がいたのに、入社して2年後にやっと受けたくらいです。店長なんてもってのほかでした。…でも、そんな僕も結局「店長をやりたい」って思うようになって今ここにいるんですけどね(笑)

そうだったんですね!ぜひ気持ちが変わった理由を教えてください。

鷲見麻晴

いろんな経験を通して、自分のやりたいことを実現するには、店長になるのが一番だってことがわかって。それで、自分もそのステージに立とうと決意したんです。

現場での小さな喜びが、強いこだわりに変わった

店長という役職のどんなところに不安を感じていたんですか?

鷲見麻晴

店長ってお店に関わるすべてのことの最終意思決定者で、数値管理や人財育成も含めて、営業以外の業務が多いじゃないですか。そういう“見えない部分”を自分がしっかり担える自信がなくて。あと、店長業務によってホールやキッチンで働く時間が減っちゃう気がして、それが何より嫌で。

お客様と直接関わる時間を減らしたくないと。

鷲見麻晴

はい。自分がつくった商品をお客様が喜んでくれたり、「また来るね」って笑顔で言っていただける瞬間がすごく嬉しくて。あと、忙しい時間帯にみんなで声を掛け合いながら楽しく乗り越えるときの“チームの一体感”を感じる瞬間も好きでした。その中心に自分がいることがやりがいだったんですよね。

なるほど。店長になったらそれを失ってしまうと思っていたんですね。

鷲見麻晴

今思えば、もちろんそんなことはないんですけどね。そんな不安より、店長になりたいという気持ちが大きくなったのは、副店長時代の経験が大きかったと思います。だんだんと自信がついて自分の成長を実感できて、自分なりのお店のこだわりやあるべき姿が見えてきたんです。「もっとこうしたい」と感じることがどんどん増えていったけど、副店長の役職だと、それがすべて実現しきれないことに気付いたんです。

やっぱり、自分のお店をつくりたい

なぜ実現が難しかったんでしょうか?

鷲見麻晴

僕のこだわりが、店長のこだわりとぶつかることがあったからです。特に覚えているのは、繁忙期に過去最大の売上を目指して準備をしていたときですね。もともと丸源の中でも一、二を争うほど売上の高いお店で、パートナーの戦力をさらに強化できるようトレーニングを進めていました。でもその中で、「本当にこのやり方でみんなが気持ちよく働けるのかな?」とふと疑問に思った瞬間があって。パートナーだった頃の自分なら、どう感じただろう?と考えたんです。

その視点は、パートナーを経験してきた鷲見さんならではですね。

鷲見麻晴

だから、みんなが楽しく成長できるやり方にこだわって、一人ひとりの得意分野を考えながら、教育を進めたりしていました。でも、店長から「それよりこっちの方が効率よくて良いんじゃない?」と別の方法を提案されたりして。

目標は一緒でも、そのやり方で店長と意見が割れたんですね。

鷲見麻晴

もちろん、パートナーも含めてみんなで議論をして、一番いい方法を決めていきますが、意見が割れたときには最終的に店長の意思決定に従う形になるんですよね。自分の考えを伝えて動くことはできても、「最終的にどうするか」を決めるのは自分じゃない。その立場の限界に、フラストレーションを感じていました。結果的に、狙っていたお店の目標は達成できて、パートナーも楽しく働けたみたいで、それはそれで達成感はあったんですが…。「やっぱり自分のお店をつくりたい!」って気持ちが生まれて、店長になることを決めたんです。

自分が感じた“楽しさ”を仲間にも伝えたい

そして、晴れて今年の2月に店長に昇格されたというわけですね。どんなお店を目指したいですか?

鷲見麻晴

やっぱり店長になっても現場を大切にしたいという想いは変わりません。食事を楽しみにいらっしゃったお客様の期待を絶対に裏切らないよう、商品クオリティにこだわり、接客コンセプトの「とびっきりの笑顔と心からの元気」を体現できるお店にしたい。そのためにはパートナーをはじめ、お店で働くみんなが丸源の仕事を心から楽しめないと達成できないと思うんです。

鷲見さんのこれまでの経験に基づいたこだわりですね。

鷲見麻晴

そうですね。僕は自信がついたことで、やりたいことが増えていって、こだわりが生まれて、さらに仕事が楽しくなりました。だから、パートナーにもこだわりを持ってやりがいを感じながら楽しく働いてほしいと思うんです。そのために、一人ひとりの個性を理解して、良い部分をちゃんと言葉にして伝えて、自信をもたせられるよう働きかけています。

最後に、鷲見さんの「なりたい自分」とは?

鷲見麻晴

「あなたと一緒に仕事ができてよかった」と思ってもらえる人ですね。僕と働いた人が笑顔でいられるよう、どんなときも前向きな気持ちで、不安を抱えている人にはすぐに手を差し伸べられる自分づくりがしたいです。