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仲間を想う気持ちが私を突き動かした。「人に影響を与える存在」になるまでの道のり

物語アカデミー インターナショナル活躍推進グループ マネジャー 何筱璐

仲間を想う気持ちが私を突き動かした。「人に影響を与える存在」になるまでの道のり

一人ひとりの「自分物語」を紹介する「みんなの物語」。今回は、教育部門である物語アカデミーでインターナショナル(外国籍)社員の教育を担当している何 筱璐(か しょうろ)さんに登場いただきました。幹部候補生(新卒社員)として入社後、『寿司・しゃぶしゃぶ ゆず庵』の店長を経験し、2021年の全社表彰では、女性インターナショナル店長として初めて「優秀プレジデント賞」を受賞した実力の持ち主。しかし、以前は自分に自信がなく、店長昇格への一歩をなかなか踏み出せないでいたと言います。気持ちが変わったのは、あるパートナーの一言がきっかけでした。何さんが「自分がやらなきゃ」と立ち上がり、人に大きな影響を与えられるようになるまでの道のりに迫ります。

PROFILE
入社日
2015年04月01日
長所
とびっきりの笑顔
短所
厳しく指導をするのが苦手なところ
すきなこと
旅行先で美味しいものを食べること
おすすめメニュー
ゆず庵の「若鶏もも」
おすすめの食べ方
ゆずぽん酢にごまだれ専用ラー油を垂らして

「仲間を守るのは自分だ」と立ち上がったあの日

何さんが物語アカデミーに配属されて、まもなく2年が経過しますね。

何筱璐

いまだに勉強、勉強!の日々です。今でこそ講師をしていますが、自分が何十人も前にして講義をするなんて、入社当時からは考えられないくらいです。自分の日本語がちゃんと伝わっているか自信がなくて、店長としてリーダーシップをとることすら絶対無理だと思っていました。お店の朝礼は、「正しく日本語を使わなきゃ」というプレッシャーを感じて特に苦手でした。

そうだったんですね!どんなきっかけがあって、店長になろうと思ったのですか?

何筱璐

私が心から信頼していたパートナー(アルバイト)の一言がきっかけでした。彼女は、業態のことがまだ右も左もわからない私に基礎から丁寧に教えてくれて、お店のことやお客様の幸せを心から考えて、店長にも自分の意見をバンバン言うような熱意のある人でした。気付いたら私はその人とお店や仲間のことで毎日意見を交わす仲にまでなっていて。あるとき、私が「日本語が不安だし、私は店長になれないよ」と言ったら、そのパートナーが「やってもないのに最初から無理なんて言っちゃダメ。私は筱璐さんに店長になってほしいと思ってる」と言ってくれたんです。

熱く励ましてくれたんですね。

何筱璐

はい、とても嬉しかったです。お店や仲間、お客様のことにこんなにも熱くなってくれるパートナーを裏切るような真似はしたくない。こういう仲間が楽しく働ける環境を整えたいし、やりがいや幸せを感じてもらえるように支えたいと思い、それを実現するには、自分がお店の最高責任者である店長になるしかないと決意したんです。

力不足でみっともない自分との決別

実際に店長になってからはどうでしたか?

何筱璐

パートナーとのコミュニケーションは意外と問題なくて、「日本語が下手だからリーダーシップが取れない」は言い訳だったと気付きました。でも、お店の数値分析が本当に苦手で…。採用計画や教育計画が立てられなかったんです。業績会議でエリアマネジャーに「今のあなたはパートナーに何が教えられるの?」と叱られたこともありました。「私がパートナーを守るんだ!」と意気込んで店長になったはずなのに、自分の力不足でパートナーに負担をかけていることに気付いて、自分がみっともなくて…。あのときは本当に悔しかったですね。

それをどう乗り越えたのですか?

何筱璐

まずは自分がお店の計画を立てられるようにならなきゃと思い、積極的に先輩店長に数値分析を教えてもらいました。それと、パートナーが不安なく楽しく働けるように、パートナーのどんな相談にも乗って、困ったらすぐに駆けつけて、しっかり寄り添って一緒に問題解決をするようにしました。当時はコロナ禍で、お店の運営が厳しかったのですが、「筱璐さん、何でもやりますよ!」ってたくさんのパートナーが協力してくれて。誰一人辞めることなく、みんなでお店の売上記録の更新も達成できたんです!その年に全社表彰で「優秀プレジデント賞」も受賞しました。

素晴らしい成果ですね!

何筱璐

でも、そのお店を異動するとき、実は1つ反省があって。どのパートナーも「筱璐さんがいなくなったら、これからどうしたらいいんだろう」って不安を漏らしていたんです。その気持ちが嬉しい反面、寄り添うことに重きを置きすぎて、結果的に自分に依存させてしまっていたんじゃないかと気付いたんです。それって、本当にパートナーの幸せになっているのか?って考えさせられました。

仲間の自立・自走を目指して

ハッとする気付きですね。そこからどうされたんですか?

何筱璐

依存ではなく自立・自走ができるように支えるほうが、結果的に幸せになるはずだと考えました。次に異動したお店では、パートナーが困ったときに自分が主導で解決するのではなく、考え方や判断軸を教えるようにしたんです。そしたら、だんだんと自分で考えて行動できる人が増えていって。私が不在のときに、お店の大型の調理器具が壊れたことがあるんですが、パートナーが修理依頼など全部完璧にやってくれて、大きな混乱なく営業を終えられたこともあります。そのパートナーが、つい先日リーダーに昇格したと聞いて、心から嬉しかったですし、自立・自走を目指すチームビルディングをしてよかったと思えましたね。

素敵な経験ですね!そして、その後、物語アカデミーに異動されるわけですね。

何筱璐

はい。最初に担当した研修では上手く話せずにボロボロで、すごく悔しかったです。でも、研修受講生にとっては、私が新人かベテランかなんて関係ないんですよね。真剣に自分の話を聞こうとしてくれる受講生の目を見てそう感じました。だから、価値のある時間を提供できる講師になれるよう、スキルアップのために積極的に先輩部員に質問したり、本や新聞を読んだりしましたし、今でも勉強は続けています。

一歩を踏み出すきっかけをつくれる人に

物語アカデミーの研修で社員に教えるときに心がけていることは何ですか?

何筱璐

変にカッコつけずに、“リアル”を伝えることだと思っています。これまでたくさんの成功経験がありますが、その裏では同じくらい失敗経験もありました。だからこそ、うまくいった話だけじゃなく、つまずいたこと、悩んだこと、乗り越えられなかったことも正直に伝えるようにしています。綺麗ごとだけじゃ人の心は動かせないと思うんです。そしてもう一つ、時には研修受講生に対して本気で𠮟ることもあります。叱るのは苦手なんですが、寄り添うだけでは伝わらないこともあると感じていて。相手のことを本気で想うからこそ、自然と言葉が出てくるんです。

最後に、何さんの「なりたい自分」とは?

何筱璐

自分が関わる人に良い影響を与え、一歩を踏み出すきっかけをつくれるようになりたいです。そのためにたくさんの経験をして、知識をつけて、伝えられることを増やしていきたいですね。私が成長すればするほど、より高い視座で人に教えたり、より広く影響を与えられると信じています。私が伝えたことや教えたことで、相手の人生がさらに豊かになったり、相手が幸せに近づけたりしたら、こんなに嬉しいことはないですね!