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二児の母と店長。どちらも諦めなかった彼女の覚悟の日々

寿司・しゃぶしゃぶ ゆず庵 店長 遠藤友里

二児の母と店長。どちらも諦めなかった彼女の覚悟の日々

一人ひとりの「自分物語」を紹介する「みんなの物語」。今回は、『寿司・しゃぶしゃぶ ゆず庵 静岡インター通店』で店長を務める遠藤 友里(えんどう ゆり)さんに登場いただきました。同店でパートナー(アルバイト)として5年間働いたのち、今年6月に正社員となった遠藤さん。二児の母と店長という二足のわらじを履いて活躍する彼女の道のりは、決して平坦なものではありませんでした。パートナーの可能性を信じる店長との出会い、仲間を引っ張っていきたいという想い、自分のキャリアの限界を感じた瞬間・・・。『寿司・しゃぶしゃぶ ゆず庵』で初めて「女将」から「店長」となった遠藤さんの挑戦の日々に迫ります。

PROFILE
入社日
2025年06月01日
長所
思いついたら即行動するところ
短所
たまに感情的になってしまうところ
すきなこと
音楽を聴くこと(Mrs.GREEN APPLEにハマっています!)
おすすめメニュー
ゆず庵の「なんこつ入り鶏つみれ」
おすすめの食べ方
「ゆず葱」と一緒に召し上がれ!

子ども優先の人生から再び仕事の世界へ

遠藤さんは今年の6月にパートナーから正社員として入社をされましたね。その前も接客業の仕事をされていたとか。

遠藤友里

そうです。短大を卒業してからホテルに就職して、バーテンダーの修行をしていました。未経験からのスタートでしたが、自分が身につけたお酒の知識でお客様に喜んでもらえるのが嬉しくて、すぐに夢中になりました。ウイスキーの資格取得も目指していたんですが、2年目に入ったころに妊娠がわかって。

予想してなかったライフイベントだったんですね。

遠藤友里

はい。そのとき、仕事を辞める決断をしました。検診で動いている赤ちゃんの心音を聞いて、「こんなにも尊くて大切なもの、ほかにないでしょ!」と感じて。仕事はすごく楽しかったし、大好きだったんですけど、仕事か?家庭か?という選択に迷いはありませんでした。自分優先の人生はいったん終えて、ここからは子どもを最優先に生きていこうと決めたんです。

『寿司・しゃぶしゃぶ ゆず庵』と出会ったのは、いつごろですか?

遠藤友里

二人目の子が幼稚園に入るころですね。家の近くに新店がオープンすることを知って。それまで家庭一筋だったんですが、ちょっと余裕が出てきたので、新しいことをやってみたいなって気持ちが生まれたんです。いざ働き始めてからは、自分にできないことだらけで、毎日悔しい想いをしていました(笑)でも、それがすごく刺激的で、少しずつ自分にできることが増えていって、それがとても嬉しかったのを覚えています。

お店を引っ張っていきたいという想いで挑戦を続けた日々

遠藤さんは、働き始めてから1年後に「リーダー」に昇格されましたよね。役職取得を目指したきっかけはなんだったんでしょう?

遠藤友里

当時の店長から勧められたことがきっかけでした。店長から「社員は異動で変わっていくけど、パートナーが自立していれば、いつでも安定した店舗運営ができる。そうすれば従業員も働きやすいし、お客様にももっと喜んでもらえるお店になる。」と言われて、私もその考えに共感したんです。社員に頼りきりじゃなくて自分たちパートナーでお店の土台を築いてみたいと思うようになって、役職取得を目指すようになりました。

仲間やお店のために成長したいと感じたんですね。

遠藤友里

そうですね。自分が力をつけることで、一緒に働く仲間やお店を引っ張っていけるようになれたらかっこいいなとも思いました。それからは、ランチ帯だけではなく、ディナーの営業にも入るようにしました。もちろん、子どもたちが困らないよう、夫や実家にも協力してもらって。そうして『ゆず庵』という業態の理解を深めながら、売上や利益を出すためにどうしたらいいか考えるようにしたら、どんどんできる仕事が増えていって、2年かけて「女将」という役職になりました。

女将って、いわゆるランチ帯の「店長」ですよね。その時間帯の売上管理やシフト作成などを担う役職だと聞きました。

遠藤友里

そうです。女将になってからは、県外で『ゆず庵』の新店がオープンすると聞いて「ぜひ行かせてください!」ってオープン研修に参加したり、各店舗のリーダー以上の役職を持つパートナーを集めて店舗運営をする「チャレンジ営業」に参加したりもしました。「ほかのお店にまで学びに行く女将なんて初めてだよ」と驚かれましたし、家族にも負担をかけましたが・・・(笑)知識や経験を手に入れられる機会があるなら、「やりたいです!」と手を挙げなきゃもったいないなと。たくさん転がっているチャンスを無視することはできなかったです。

物語コーポレーションは「言いたいことを言っちゃえ!やりたいことをやっちゃえ!」という文化ですもんね。そしてそのあと、店長を目指すわけですね。

遠藤友里

いや、実はこのころ、『ゆず庵』を辞めようと決心したんです。自分の働き方や役職でできることに限界を感じて、仕事が楽しくなくなってしまって・・・。

限界を感じた先に、ひらけた道

それは驚きです!何があったのですか?

遠藤友里

「お店をもっとこうしたい」というこだわりがあふれてくる一方で、お店の最終意思決定者は店長なので、私のやりたいことを全部実現するのはやはり難しくて。自分が店長をやってみたいという気持ちはありましたが、毎週土日や平日夜の出勤は難しいので、それでは務まらないと思ったんです。そんな気持ちを抱えて、だんだんと仕事を楽しめなくなっている自分に気づいたときに「辞めようかな」って。

できることの限界を感じてしまったんですね。

遠藤友里

はい。辞める前に、せめて自分が抜けても仲間が困らない状態にしようと考えて、後輩を育てていきました。「自分たちでお店を引っ張っていく」というマインドや営業中の判断基準などをOJTしていったところ、だんだんとみんなが自主的に動いてくれるようになって、トレーニングを始めて約半年で4人のリーダーを輩出することができたんです。4人とも、笑顔と元気がすごくあって、お客様のことをいつも考えていて・・・。こういう仲間たちを残して自分が辞めることが正しい選択なのかなって疑問に思ったんです。この仲間たちがいれば、自分がつくりたいお店を実現できるかもしれないと直感が働いて、辞めるのをやめました(笑)

それは辞められないですね!

遠藤友里

はい。当時のブロック長に、「やっぱり辞めたくないです!店長になれる方法はないでしょうか」と伝えたら、「じゃあ、遠藤さんが働ける曜日や時間を考慮してもお店が安定して営業できるように、シフトの組み方とパートナー育成の計画を立てよう」って一緒に考えてくださって。その計画のとおりにさらに教育を重ねて、2~3カ月ほどで全時間帯に責任者を配置できる準備が整いました。そして今年の6月から正社員として入社し、晴れて店長になりました!いまのシフトは土曜休みで日曜出勤、平日は基本的に夕方退勤ですが、頼りになる仲間たちのおかげで人手不足もなく、売上目標もばっちり達成しています!

挑戦を重ねて成長し続ける店長へ

遠藤さんは、どんなお店をつくりたいんですか?

遠藤友里

社員・パートナーの垣根がない、みんなで一丸となってお客様を喜ばせられるお店です。そのために私自身は店長として、もっと成長していかなきゃいけないと思っています。「主婦をやりながら店長なんてすごいね」って言ってもらえることだけに満足したくなくて、全社表彰で「優秀プレジデント賞」をもらえるくらいの実力を身につけたいですね。売上や利益などの分析の精度ももっと上げたいですし、さらに教育に力を入れて、副店長ができるパートナーも育てていくために、日々学んでいます。

最後に、遠藤さんの「なりたい自分」とは?

遠藤友里

誰よりもお店やパートナーのことを想い、言いたいことを言って、やりたいことを貫く人になりたいですね。自分が知識やスキルを学んで成長することで、お店を引っ張っていくだけでなく、まわりを成長させられることもわかったので、これからもチャンスを逃さず、どんどんいろんな挑戦をしていきたいです。