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人と関わることが苦手だった私が、チームを支えるリーダーになるまで

お好み焼本舗 向山店 上級店長 板倉諒太

人と関わることが苦手だった私が、チームを支えるリーダーになるまで

一人ひとりの「自分物語」を紹介する「みんなの物語」。今回は、『お好み焼本舗 向山店』で店長を務める板倉 諒太(いたくら りょうた)さんに登場いただきました。今年の全社表彰で「最優秀プレジデント賞」を受賞した板倉さんですが、もともと人と関わることが苦手で、前職は動物を相手にした仕事に就いていたそうです。しかし、そんな自分を変えなきゃいけないと感じた出来事があったとか。板倉さんが勇気を出して踏み出した第一歩と、そこから生まれた変化と成長のストーリーをお届けします。

PROFILE
入社日
2018年04月01日
長所
真面目なところ
短所
すぐアツくなるところ
すきなこと
動物園や水族館めぐり
おすすめメニュー
丸源ラーメンの「熟成醤油ラーメン 肉そば」
おすすめの食べ方
お酢を入れて食べるのが好きです

対人関係の挫折から踏み出した新たな一歩

板倉さんは、もともと動物園で働かれていたとか。飼育員になりたかったのはなぜですか?

板倉諒太

当時、人と関わるのがすごく苦手で、なるべく人と関わらない仕事がしたいと思ったからです。初対面の人と話すときは常に緊張しますし、友人相手でも気を遣いすぎて自分が疲れてしまうくらいで。人より動物の方が好きだなと思って専門学校に進んで、卒業後に某サファリパークに就職したんです。でも、結局人間関係が苦しくなって、仕事を辞めることになりました。

何があったんですか?

板倉諒太

チームで孤立しちゃったんです。僕の指導が厳しすぎるという理由で、まわりから避けられて・・・。僕が先輩から教えてもらうとき、かなり厳しい言葉で叱責されることもあったんですが、動物の命を扱う仕事ですし、正直それが普通だと思っていました。けれど、「怖い」とか「言葉がキツくて耐えられない」って言われて、どんどん自分から人が離れていって、チームで役割分担していたはずの仕事も全部僕に押し付けられたりしました。

それでしんどくなって、転職を考えたんですね。

板倉諒太

はい。最初は同じ職種で仕事を探していたんですが、だんだんと「ここで対人コミュニケーションの苦手意識を克服しないと、この先もずっと仕事がうまくいかないかもしれない」と思うようになって。いろいろな業界を見ていく中で、物語コーポレーションと出会いました。飲食業であれば、毎日誰かと一緒に働いて、たくさんのお客様と接する仕事なので、自分のコミュニケーションスキルを鍛えられると思って入社を決意したんです。

会話ゼロから、自己開示ができる自分へ

挑戦の意思を込めた転職だったんですね。実際に入社して、いかがでしたか?

板倉諒太

当然ですが、やっぱり最初はしんどかったです。飲食未経験からのスタートだったので覚えることも多かったですし、人との接し方に毎日悩んでいました。パートナー(アルバイト)と何を話していいかわからず、全然コミュニケーションがとれなくて。勇気を出して話しかけても、会話が1ターンで終わってまったく広がらず、スタッフルームがシーンとしている・・・なんてことが日常でしたね。

すぐに変わることは難しいですよね・・・。

板倉諒太

はい。当時の店長と副店長はいつも笑顔で元気で、どんなときでもパートナーに細かくOJTをしていました。みんなの人気者で、まわりにはいつも人がいて、すごくイキイキと仕事をしていたんです。それを見て、「こうなりたいのに、なんで自分はできないんだ」と落ち込みましたが、せっかく転職までしたんだから頑張ろう!と自分を奮い立たせて、二人の良いところを徹底的に真似していきました。まずは「おはよう」や「お疲れ様」と自分から挨拶をしたり、営業中に焦ったりパンクしそうになっても態度に出さないようにしたり、どんなときでも常に笑顔でいることを意識して続けていたら、だんだんまわりの態度や反応が変わっていったんです。

どんなふうに変わっていったんでしょうか?

板倉諒太

みんなが話しかけてくれる回数が増えて、会話が続くようになったんです。それでちょっとずつコミュニケーションが怖くなくなって、自分から話しかけるようにもなっていきました。気付いたら「もっとこういうお店にしていきたいんだよね」とか「自分はちょっとみんなとは違う意見なんだけど・・・」って、自己開示が自然とできるようになっていて。

なんと!それは嬉しいですね。

板倉諒太

はい。これまでは、仕事をするとき、全部自分で考えて行動して、改善施策も自分だけで考えて・・・と時間がかかって大変でした。けど、少しずつまわりと一緒に進められるようになって、自分では思いつかなかったようなアイデアが出てきたりして、すごくスムーズに仕事ができるようになったんです。副店長になったころには、対人トラブルや苦手意識はほぼなくなっていて、昇格して半年ちょっとでエリアマネジャーからも「もう店長になれるよ」と太鼓判を押してもらえました。

変われた自分が店長として築いた信頼関係

実際に店長になって、いかがでしたか?

板倉諒太

店長として着任したお店は、人員不足でパートナーが疲弊していて元気がなく、雰囲気も活気がない状態でした。赤字だったのでどう利益を生むかが優先されていて、お店が崩壊寸前だったんです。これはまずいなと思って全員と個人面談をして、自分がつくりたいお店を伝えつつ、パートナーが今どう思っているかにきちんと耳を傾けました。その中で「こうしてほしいんです」とお願いされたことは即対応するなど、言葉だけでなく行動でも伝えていきました。

小さなところから、信頼関係を築いていったんですね。

板倉諒太

はい。だんだんと自分の言動や想いが伝わって、信頼してくれる人が増えて、お店に協力してくれる人が増えていきました。あとはみんなで地域に割引券を配り歩いたりもしましたね。少しずつお客様も増えて、パートナーの笑顔も増えていって、お店を通期で黒字化できたんです。みんなでハイタッチするくらい、とても嬉しかったですね!

素晴らしい成果ですね!

板倉諒太

店長としても自信がつきました。次にリニューアルのお店を任されたときは、「パートナーが社員に依存せず、一人ひとりが自立して行動できるお店にしたい」と従業員全員に伝えただけでなく、「ここ、もっとこうしたらいいと思うんだけど、どう思う?」とか、「あの新人パートナーに、次はこれを教えてみたいんだよね」とか、営業中に自分の思ったことや考えていることを常に口にして伝えるようにしたんです。それと、相手が聞いて不安になったり不快に思ったりしないように、言い方や伝えるタイミングにもすごく気を付けました。

コミュニケーションの質がどんどん変わっていったんですね。

板倉諒太

営業中はずっとしゃべりっぱなしで、仕事が終わったらのどがカラカラになるほどでした(笑)そうしてパートナーを育てていって、リーダーの役職を持つパートナーを4名輩出することができました。彼らが自分で判断して行動する姿に、まわりのパートナーも影響を受けて、自主的な動きが増えていきましたね。その結果、リーダーを中心にお店の仲間と協力し合って売上目標が達成できて、今年の全社表彰で「最優秀プレジデント賞」をいただくことができました。

人としての温かみを大切に、仲間とともに歩み続ける

人間関係に悩んでいた過去が嘘のようですね。

板倉諒太

対人トラブルを抱えていた自分からは想像もつかないですね(笑)あのとき、克服しようと意思決定しなければ、何も成長せず失敗ばかりの人生だったかもしれません。物語コーポレーションにあふれている理念体現者のみなさんと比べると、まだまだかもしれませんが、自己開示や個対個を大切にした行動が昔よりも確実にできるようになっていると思います。

最後に、板倉さんの「なりたい自分」とは?

板倉諒太

人としての温かみがあって、まわりから憧れられる人ですね。これまでの経験から、ちゃんと個対個であいさつをするとか、相手とちゃんと向き合って自己開示をすることが、人間関係づくりの第一歩なんだとわかりました。そこから心を開いてもらえたり、信頼されたりすることで、仲間と一緒に自分のやりたいことを進めることができるんだと思います。これからも、そういう自分づくりを諦めずに行動していきたいですね。