ゆず庵影の勇者たちepisode2 ~開発推進部 データサイエンスグループ 峯岸蒼編~
ゆず庵影の勇者たちepisode 2 ~開発推進部 データサイエンスグループ 峯岸蒼編~
この企画は、好調な売上を維持する『寿司・しゃぶしゃぶ ゆず庵』を支える影の勇者たちに迫ります!
episode 2でお話しいただく物語人は、
開発推進部 データサイエンスグループ 峯岸 蒼さんです。
Q1.開発推進部 データサイエンスグループの業務内容について教えてください
主な業務は、タッチパネル等へのデータ配信関連のディレクション、原価や出数などの分析業務全般です。
配信や更新のスケジュール調整をしたり、タッチパネルのデザインについて、実際にデザイナーとやり取りをして作成したり。
たとえば、どんなデザインで、画像をどこに配置するかなどを考えてタッチパネルをつくっています。
Q2.タッチパネルのデザインはどのように決まっていくのですか
企画をつくるときは、業態開発本部と購買・物流生産本部メンバーからなる「チームゆず庵」で動きます。
春の期間限定を例に挙げて説明しますね。
まず、商品開発部からメニューの初回提案があります。それをメンバーみんなで議論して、ある程度の骨格を決めます。
(鯛を売ろう!鰹を売ろう!デザートは3品でいちご大福と・・・みたいな)。
その後、商品開発部にレシピをつくってもらって、想定原価率や可食重量などのデータをもらい、
開発推進部で全体の原価・出数のシミュレーションをします。
たとえば、「ゆず庵コース」一人当たりの原価額がいくらになるか。一人当たりどのくらい食べるのか。
一人あたりが注文する皿数を試算したら、皿数×原価が一人当たりの原価になります。
全体の試算は、すべて一人から始まるんです。そこにコースの出数構成比をかけることで、想定出数が決まります。
期間限定メニューの出数だけでなく、それによってほかの出数等もどう変わるかを試算します。
期間ごとに、だしメニューも変わるので、それに伴いしゃぶしゃぶ肉の出数も変わる。
それらを想定しながら、タッチパネルのレイアウトやデザインも考えます。
『ゆず庵』は商品アイテム数が多いので毎回大変なんですよ(笑)
たとえば、数種類の海老が寿司カテゴリーにおける期間限定メニューのテーマとなり、タッチパネルで海老のページを考える際に、
「カテゴリーパワー」を出すために、期間限定メニューの画面に加え、通常メニューの方にも海老もレイアウトする。
どうやったら、期間限定メニューを活かして魅力的なタッチパネルが組めるかなども考えて試算しています。
Q3.開発推進部の仕事は、どんなところが大変ですか
とにかく、シミュレーションが大変です!常に半年以上前の計画をするのですが、全てが未来のことです。
例えば、今は2025年春の期間限定メニューの準備をしていますが、
春の予測を立てるには、2024年の冬季がどうなるかを考えなければいけません。
ですが、当然、まだ冬の期間限定メニューは売っていない。
そして、冬は2024年秋の期間限定メニューを元に考えますが、秋もまだ売っていません(笑)
また、今夏の期間限定メニューのデータ次第で、秋・冬・来春の内容を考え直さなければいけません。
傾向が少し変わったら、その先の全てが変わるのです。
1年分くらいのデータが必要ですが、常に更新しながら先を考えています。
常にアップデートし続ける作業は、やはりとても大変ですね・・・。
Q4.今の仕事で重視していることは何ですか
「課題・仮説を設定すること」です。
数字をただ眺めていても、有効な手段は浮かびません。
数字が上がったり下がったりした際に、「こうじゃないか」と仮説を立てて、次の数字を分解していきます。
例えば、タッチパネルに関する仮説をご紹介します。
昔は、横・縦スクロールのタッチパネルが混在しており、店舗ごとに各種商品の注文数が違うというデータがありました。
数字を横並びで比較をし、「なぜ、しゃぶしゃぶ肉の出数に差があるのだろう?こうじゃないか?」と仮説を立てて分析したところ
タッチパネルのレイアウトやデザイン、ページ構成の違いが出数に影響していることがわかりました。
数字を見て、現状(タッチパネルの表示・レイアウト、店舗のNPSの結果)を見て、お客様の心情を想像する。
そして、無理やりにでも課題を設定する!そこからすべての深堀りが始まると思っています。
Q5.今までで一番うれしかったことは何ですか
予測した数字が、予測通りに結果に現れたときです。
もちろん、予測ぴったりにはいかないものですが、考えていた仮説が当たったときはやはり心躍ります!
『ゆず庵』の「アレンジレシピ」は、予測が当たった仮説の1つです。
2年ほど前にグランドメニューを変えた際、よく言われていたのが「ゆず庵は楽しくない」という意見。
“楽しくない”を数字に置き換えるのが私の仕事なので、そんなことを言われたら、一層燃えました(笑)
実は『ゆず庵』は、同じ食べ放題業態の『焼肉きんぐ』に比べると後半の注文数が落ち、
かつデザートの注文時間が早いというデータがありました。
さらに調べてみたところ、『焼肉きんぐ』に比べて『ゆず庵』は最初の10分にかなり集中していました。
そこで、「100分間を十分に楽しめていないのではないか。すなわち、それが“楽しくない”のでは?」と考えました。
注文が減っている中盤に楽しめる商品が必要なのではないか?と仮説を立て、
そのタイミングで楽しめる「マヨ寿司」や「シャカシャカフライドポテト」などの商品を増やしました。
結果的に、デザートの注文時間が少し遅れ、食事の中盤にこれらの商品が注文されるというデータが出ました。
アレンジレシピは、商品アイテム数を変えずに今あるもので楽しんでもらうことで、店舗に負担をかけずにお客様に楽しんでいただけるもの。
店舗の皆さんからのアイデアも、ぜひお待ちしています!
Q6.最後に、『ゆず庵』の店舗の皆さんへのメッセージをお願いします
私は、入社以来ずっとゆず庵事業部一筋なので、
間もなく『ゆず庵』が100店舗を達成することが、本当に感慨深いです。
世の中の認知もますます広がっていますが、「店舗のチカラ」があってこそだと思うので、
これから先、さらに『ゆず庵』を盛り上げていけるように一緒に頑張っていきましょう!
さて、次回は、
「開発推進部 商品マスター管理グループ 小川原 康介さん」の登場です!
お楽しみに~♪
▼「ゆず庵影の勇者たちepisode 1 ~田中基史編~」はこちら!